妙心寺 退蔵院

法金剛院を出ると、妙心寺までは歩いて数分。
丸田町通りを東へ向かえば、立派な門構えが見えてくる。

地図上でも大きな敷地で一際目を惹く妙心寺、日本最大の禅寺であり仏殿、
法堂などの中心伽藍の周囲には数々の塔頭寺院が建ち並ぶ。
 
山号は正法山、臨済宗妙心寺派の大本山だ。

 
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広い境内はそれ自体が市民の交通の要となっている。


 
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伽藍配置は正面から三門、仏殿、法堂(はっとう)、方丈となっており、
退蔵院は三門西側に位置する。写真は手前が仏殿、奥が法堂。
また、6月中は東の外れにある「東林院」での、沙羅双樹の庭の特別観覧が行われていた。


 
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今回は退蔵院、方丈と法堂にお参りした。


 
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退蔵院の方丈庭園は「元信の庭」と呼ばれ、
狩野元信の作として世に知られています。
室町時代を代表する枯山水庭園である。
   
常緑樹を主として構成され一年中変わらない美しさは
「不変の美」を追求したと考えられているそうだ。



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山水画の始祖と言われる如拙の最高傑作と言われる国宝「瓢鯰図」。
 
方丈からは庭を少し下ると、名園、「余香苑」の入り口が見えてくる。



 
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「余香苑」。
出迎えてくれるのは大きな大きな枝垂桜だ。


 
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左右に広がる陰・陽の枯山水庭園と共に、
訪れた者の心を一気に奪う。
桜の季節は、さぞ美しかろう。


 
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そしてこの庭園、奥に行けば行くほどその素晴らしさを増す。



 
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随所に工夫が施され、非常に奥行きを感じる庭園となっているのがわかるだろう。
その様子は沢が河となり、大海に注いでいるかのようですらある。
四季折々の花も咲き乱れ、紅葉の時期は真っ赤に燃える。
全国屈指の「昭和の名園」だ。


 
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さて、退蔵院を出ると、先ほどの三門の横に出るが、
今度は一番奥、妙心寺大方丈~法堂、明智風呂の拝観へ。
 
お手洗いの手水鉢ですらこの風情。



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大方丈。
 
この後、案内付きで法堂と明智風呂を回る。


 
残念ながら法堂内は撮影禁止だが、大天井には狩野探幽画の「雲龍図」が広がる。
天井一面に描かれた龍は、「八方睨みの龍」とも言われ、法堂内のどこから見上げても
こちらを見ているように見える。
しかし、その表情は時に厳しく、時に穏やかに見え、また一方から見ると昇り龍、他方から
見ると降り龍と見えるなど、首が痛くなるまで見上げても見飽き足らないほどの作だ。
こちらも機会があれば是非オススメしたい。


 
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最後に案内されるのが、「浴室」。「明智風呂」と言う。
三門を挟んで退蔵院の反対側に位置する。


 
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「明智風呂」というからには明智光秀御用達のお風呂かと思いきや、
妙心寺塔頭の一つ、太嶺院の和尚が光秀の菩提を弔うために創建したもの。。。
  
ということで、明智光秀は入るどころか見てもいないのだ。
  
そして現代の風呂と違い、水が貴重だった故、サウナに近いものであったという。

  
 
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数ある塔頭の中には、拝観できる場所もいくつかあるが、
大方丈裏手を北門へ抜け、次は仁和寺へ向かうとしよう。
今度来たときは是非、時間の許す限り他の塔頭寺院へもお参りしたいところだ。




2011.6.17.


by junp_ok | 2011-06-29 23:28


canon eos6d と              切り取る日常。


by junp_ok

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